モバイバル・コード
6章『携帯天使』
──午後23時40分
「ホワイトプリンしかないぞ」
「それでいいよ。あ、これも食べたい」
ひょいとチョコレートも買い物カゴに入れてくる。とびきりの笑顔付きで。
衝撃のスコアを聞いてから30分後、オレ達は雷也の家の近くのコンビニに来た。
愛梨はしきりに『明日死ぬ、明日死ぬんだ!』と繰り返していた。
このままだと勝負をする前にこっちの戦意が喪失だ。
昔から語り継がれていること。
『強い敵より怖いのは、部隊の意識が統一しない事だ』って。
名将は常に部隊の戦意を下げない。それが戦いにおいて最も負ける要因だとわかっているからだ。
逆を言えば、みんなの意識が一つの方向『勝利』という方向に向いていれば強い敵なんて蹴散らせる。
戦闘において重要なのは『個の力』より『集の力』なのだ。
オレの読書がこういう時に役に立つ……と思っていたいな。
確かにオレはお荷物野郎かもしれないが、どうせやるなら全力で戦いたいだろ。
愛梨にプリンを買ってやると言って黙らせたのは30分前のことだ。
少しだけ安心出来た事があった。オレはまだまだ馴れない手つきで携帯を操作し、覗きこんだ。
「ホワイトプリンしかないぞ」
「それでいいよ。あ、これも食べたい」
ひょいとチョコレートも買い物カゴに入れてくる。とびきりの笑顔付きで。
衝撃のスコアを聞いてから30分後、オレ達は雷也の家の近くのコンビニに来た。
愛梨はしきりに『明日死ぬ、明日死ぬんだ!』と繰り返していた。
このままだと勝負をする前にこっちの戦意が喪失だ。
昔から語り継がれていること。
『強い敵より怖いのは、部隊の意識が統一しない事だ』って。
名将は常に部隊の戦意を下げない。それが戦いにおいて最も負ける要因だとわかっているからだ。
逆を言えば、みんなの意識が一つの方向『勝利』という方向に向いていれば強い敵なんて蹴散らせる。
戦闘において重要なのは『個の力』より『集の力』なのだ。
オレの読書がこういう時に役に立つ……と思っていたいな。
確かにオレはお荷物野郎かもしれないが、どうせやるなら全力で戦いたいだろ。
愛梨にプリンを買ってやると言って黙らせたのは30分前のことだ。
少しだけ安心出来た事があった。オレはまだまだ馴れない手つきで携帯を操作し、覗きこんだ。