モバイバル・コード
 今日もきてる。雷也。最高に良いな。


「そっか……あくまでもあたしと龍ちゃんはプレイヤー同士だから、二人でメールをしあうのは意味が無いって、雷也は判断したんだね。

それに、『アプリ』をわざわざ使わせてる理由も……一つある。雷也は気づいていそうだけど、龍ちゃんは分からないよね?」


「おいおい、ここでバカにしないでくれよ? うん、良く分からない」


 愛梨が小さく吹き出した。本人は至って真面目に分からないのに。


「今の、面白かった。『既読』がつくんだよね……メッセージを確認すると」


 この機能のことか。


 携帯を見つめ、雷也のメッセージを見る。オレが送った激励メッセージの下に、確かに既読とついていた。


「まぁいい、一度雷也の言う通り、やってみよう」


 愛梨とタイミングを合わせて、雷也に『あ』とメッセージを送る。


 既読がついたのは、約3秒後だ。愛梨も同数で、既読がついた。
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