モバイバル・コード
「龍一の家はここから一番遠いか。先に雷也降ろすわ。俺は実家には帰らないし」
愛梨の住宅街から少し離れた所に霧島家はある。
普通の住宅よりは少し大きい、白い家。
備え付けの車庫がこの家の住人の生活度合いを示していた。
「じゃあ明日学校で。お休み龍ちゃん。兄貴も……仕事頑張ってね」
慶兄は『おう』声をかけ雷也に赤いジッポを渡した。
「タバコ吸う時があったら使えよ。高いから売るなよ。兄貴からのプレゼントだ」
雷也は少し複雑そうな顔をした。
「ありがとう、僕にタバコは似合わないと思うけど……吸うなら20歳超えてからかな。それと……兄貴、ごめんね。色々と」
慶兄は、何も話さずに雷也の方を見ていた。
きっと微笑んでいる。
慶兄は後ろに座っていたオレに隣に来るように促した。
「龍一、ちょっと付き合ってくれるか」
愛梨の住宅街から少し離れた所に霧島家はある。
普通の住宅よりは少し大きい、白い家。
備え付けの車庫がこの家の住人の生活度合いを示していた。
「じゃあ明日学校で。お休み龍ちゃん。兄貴も……仕事頑張ってね」
慶兄は『おう』声をかけ雷也に赤いジッポを渡した。
「タバコ吸う時があったら使えよ。高いから売るなよ。兄貴からのプレゼントだ」
雷也は少し複雑そうな顔をした。
「ありがとう、僕にタバコは似合わないと思うけど……吸うなら20歳超えてからかな。それと……兄貴、ごめんね。色々と」
慶兄は、何も話さずに雷也の方を見ていた。
きっと微笑んでいる。
慶兄は後ろに座っていたオレに隣に来るように促した。
「龍一、ちょっと付き合ってくれるか」