溺愛宣誓


『織田っちは仕事出来るよねぇ。まぁ、あの性格だし、ボンクラ上司にも平気で意見しちゃうし、周りで見てる立場としてはたまにハラハラもするんだけどネ。』


はぁ……やっぱり織田さんって凄いんだなぁ。

うん。私もなんかいつの間にか丸めこまれちゃうもんね。

感心しつつも、一番興味ある事を聞いてみる。


『それで、あの……やっぱりモテルんでしょうね……』


ああ。私のバカ。

織田さんがモテルなんて当然でしょ?

だって織田さんはあんなに格好良いんだもの。

その上、優しくて、頼もしくて、時々少し不思議で、女の子達がほっとく筈は無い。

分かっていて……聞いても仕方ないのも分かっているけど…

やっぱり好きな人の事だから気になってしまうの。


そしてそんな私の質問の答えが冒頭の物だった。

うん。分かってた。

分かってたのよ。

でもね、改めて聞けばやっぱりショックを受けてしまう。

だって私は彼が初めての彼氏で、時に(これが恋人のお付き合いというものなのかっ!)と驚くばかりで織田さんの言動に付いて行けない不甲斐ない彼女なのだ。

彼の周りに群がる色気満載の女性達に直ぐにでも彼女の座を奪われてしまいそう。

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