溺愛宣誓
「はぁ…じゃ、仕方ないからパパも一緒に入る?家族水入らずでお湯に入り、ってか。万事解決。」
「五歳児が何俺ウマイ事言ったみたいな顔してやがる。大体何が悲しくて貴様にカノの裸を見せなきゃならn―――」
「パパ。冷静に何が大切か考えて。」
「よし!家族水入らずで一緒に風呂に入ろうか!」
徐にすっごくイイ笑顔を向けて来た二人。
「…お化けが怖いお二人が一緒に入ればイイと思います。私は一人でも大丈夫ですので。」
お化けよりもずっと身の危険を感じた私はサラリと身をかわした。
「「チッ」」と背後で重複した舌打ちが聞こえたきがしたけども!!
結局織田さんと日向君が一緒にお風呂に入った。
お風呂からは始終ドタバタ、ビシャン、バシャンと何か騒がしい音が聞こえてきて、私はリビングで洗濯物を畳みながらクスリと笑声を洩らす。
仲がイイのか悪いのか…
よく分からないけれど父と息子ってのはこんな関係なのかな。
将来、本当にパパになった織田さんは……なんて不図考えて、真っ赤になった私は慌ててその想像を止めたのだった。
アブナイ…今度こそ沸騰して倒れてしまう。