溺愛宣誓
日向君の上から伸びて来た手がスルリと私の頬を撫でる。
「…長男の目を盗んで二人目を作る練習もしとく?」
「っ、おおおお織田さんっ!…何を言って…!!」
慌てふためく私はそこでばちっと日向君と目があった。
「あ。スミマセン。どうぞ続けて。」
いそいそと日向君は目を閉じたけども。
「も、もう!二人とも大人しく寝て下さいっ!!」
「あぁ…っ!貴様、馬鹿。後少し…後少しだったのに…!」
「何言ってンの。させないよ?僕の居心地の悪さを考えてみてよ。」
さらっと応える日向君に織田さんの歯ぎしりの音が暫く続いたのだった。
::::::::::【幸せ家族記念日:end】