溺愛宣誓
「最低――――っ(私が)!!!ややややっぱりこんな事、だだだめぇぇ…」
「さ、最低!?…って、ぅわ…ちょ、止める、止めるからっ。だからカノ、泣かないで。」
飛び起きた織田さんが泣き出した私を見てオロオロと宥め出す。
「ち、違うんです……お、織田さんはちっともわ、悪くなんかないです…。さ、催眠術なんか掛けて、織田さんにこんなエロイ事強要した私がっ…私が最低なんです。」
「え?…ああ…いや、うん。……いや、かかって無いから催眠術。」
「あぁぁ、やっぱり!催眠術にかかっている人はかかって無いって言い張るって、お兄ちゃんが言ってた通り!!やっぱりガッツリかかってるぅぅ…!」
「カノ頼むから冷静になって!あんなんでかかる訳ないからっ!かかったフリをしてればカノの本音が聞けるかな、と思って乗っかっただけだからっ!」
「どどどうしようっ。催眠状態から覚醒させる事は出来ても、潜在意識に刷り込んだ命令を消す方法なんてお兄ちゃん教えてくれなかった…!」
「カノ―――――!!」
オマケの後日
「…カノ…」
「ああっ…。なんて事…!織田さん、まだあの時の暗示が残ってるんですねっ……!」
「いや、違……。」
一先ず、あの兄コロス…!!
イイ雰囲気になる度華ノ子に拒否られて、織田は心の底から元凶の菊麻呂を呪った。
そして
「ざまぁ……」
異国の地ではゲスが…ゥケケケケ………と耐えられない笑声を響かせていたのだった。
:::::::::::【とある催眠術記念日:end】