溺愛宣誓
「だけど、私が失礼な態度取った所為でお、織田さんの立場が悪くなったら…って思って。頑張ってみましたけど、やややっぱり怖くてきき緊張しちゃって、ああもう何もかもほっといて逃げちゃいたいって思う程嫌になっちゃって……おお織田さんの声聞いたら気が緩んで思わずな、泣いちゃいましたけど………」
「余程嫌だった事が十二分に伝わってくるね」
「………。」天澤寺は無言でテーブルに撃沈した。
「で、でもっ…私頑張りますから!お、織田さんの彼女として失礼のないように最後まで、私ががが頑張ります!!!」
「もはや手遅れ感満載な失礼発言をぶっちゃけていらっしゃいますけどね」
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Side織田
「ああもう、カノはホント彼女の鏡だ!こんな気遣いの出来る彼女を持って俺は世界一の幸せ者だな。でもな、だからこそ俺はそんなカノの為になら例え黄泉の国でも迎えに行けるんだよ。」
『まるで、い、イザナミを迎えに行ったイザナギみたい…ですね。危険を承知で迎えに来てくれるなんて……お、織田さんはやっぱり頼もしくてステキな人…』
ほんの少し柔らかくなった彼女の声に織田はふっと微笑んで「迎えにいくから」と念押しして電話を切った。
「ちょっと織田っち!迎えに行くのは格好良いけど、現実君が辿り着くのは黄泉の国なんかじゃなくて無職だよ!」
「上等だ。」
大三達を振り払った織田は身を翻し、上司のハゲ頭に書類を叩きつけた。
「後で吠え面かかせてやるから首洗って待っとけよ。」
え?
それ君のセリフなの?
嘲弄気味の猊下に一同は震えあがりながら意味深な捨て台詞に首を捻りつつ、颯爽とオフィスを飛び出して行く織田を見送った。
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