溺愛宣誓
「で。君のその非常識な格好はリア充の証なのだね。」
フードを被った全身雨合羽スタイルで、マスク、ゴーグル、手袋着用のままうっかり飛び出した私は道端で案の定お巡りさんに職質を受けました。
「というかその(相変わらず安定の非現実な恋愛)お付き合い、もう少し周囲の迷惑にならないようになんとかなりませんかね?」
胡乱げな乾いた笑みを浮かべるお巡りさんに私は涙目で必死に釈明する。
「ち、違うんですっ……本当に織田さんが思いの外可愛くって魔が差したというかっ……ちょっとした出来心だったんですっ。た、確かに合意の上でとは言えませんけどっ…だけどっ、ホント私、強姦とかそんなつもりじゃなかったんですぅぅぅっ!!」
「うん。問題そこじゃないからね。」
―――そして翌日のオマケ。
「おっは~☆あ。織田っち風邪治ったんだネ……って、何その格好。」
「何とは?」
「え、いや……ネクタイも着けずにボタン三つも開けて胸元を惜しげもなく晒し、織田っちの内面がどうであれうっかり周囲が視線を釘付けにしている現状についてお尋ねしておりますが。」