溺愛宣誓
「そんなオイシイシチュでお預けなんてあの男に限って天変地異が起きてもアリエナイデス。やっぱり枯れ果てたんですよ!こりゃもう本格的にヤツを捨てて、私に乗り換えるしか手は無いですね。」
「いいじゃないの華ノ子。こうなったらとことん織田の男気ってヤツを試してみなさいよ。華ノ子がお色気で誘惑して一体どこまで耐えられるのか、とか。ふふふ…理性と煩悩の狭間で身悶える織田なんて想像するだけで愉快愉快。」
ゲス顔っ…!
美人な二人がなんかヤバイ顔になっちゃってるよ!!
途方に暮れる私の肩がぽんっと叩かれた。
「大丈夫よ。出澄は本当に貴女を大切にしてるんだと思うわ。そこは彼を信じてあげたら?」
「こ、香坂主任…。」
ニッコリほほ笑む彼女が菩薩に見えた。
後光まで見えるよう…………あ。窓から差し込む光で逆光になってた。
「わ、私織田さんの誠意と優しさを信じます!」
「そうね。…………そうねぇ…。あまり信じ切るのもどうかと思うけど。」
「?」
何と言ってもあの出澄だから…と若干苦笑気味の香坂主任に私は小首を傾げたのだった。
「――――という話がありました。」
「市姫殺。」
今日も今日とて織田さんの家でたっぷりゲームを楽しんだ後。
他愛無い四方山話で今日のランチの時の会話を話した。