溺愛宣誓
真っ赤な顔でもじもじと身悶える私を優しい眼差しで見詰め尽くした織田さんは徐に心底侮蔑しきったような顔をお巡りさんに向け言った。
「悪趣味め。何にせよアイツは止めとけ。貴様の為だ。」
「ちょ、…えっ!?いきなり何でそんな事言うかな、君は……」
そこではっとしたお巡りさんは驚愕の表情で叫んだ。
「もしかしてあの女神はもしや君の元カノとか!?なんて事だ!あの女神が、仕事が忙しくてデートドタキャンするとか、メールや電話無視、放置プレイ余裕一カ月、アニバーサリーは確実に覚えない、女の可愛い我儘の一つにも付き合わんで、女は己の欲望をお手軽に満たす為にキープしてますって言うこの腐れ外道に弄ばれてしまっているなんt……ごふぉお!!」
「おい、二度とそのフレーズ口にすんじゃねぇ。殴るぞ。」
お、織田さん…言う前に殴ってます。
「チッ。冗談でもそんなオゾマシイ想像すんなよな。」
「じゃ、じゃあ君には何ら関係無いじゃないか。俺の恋路についてはもうほっといてくれないかな!?」
「いや、あの…お巡りさん…織田さんも関係なくも、ないんですよ。織田さんは市姫さんの、その…………お兄さんですから。」
途端、お巡りさんの顔が阿吽像(←神社に居る狛犬)の阿像(←口開けてる方)みたいな顔になった。
「………どうしよう。この人が義理兄とか。彼女に対する気持ちが揺らぐどころか折れそうに…」
「俺こそこんなガチムチが義理弟とか全力却下だわ。」