東京血風録
その跡が、正門から見えるパワーポイントなのだ。
日暮少年はというと、その日から行方をくらましていて、姿を見た者はいないらしい。
「僕が調べた感じではこんなところです」
飛鳥が報告する。
「まだ校内に潜んでそうですね」
と遥。
「実は僕もおんなじことを考えていました。その場に留まる習性からするとそうゆうことになりますね」
なんじゃ、霊のことを知り尽くしたかのようないいぶりじゃな。
気に食わん、気に食わん。
遥と飛鳥は、一通り自分の意見を交わすと、また会いましょうと挨拶して別れた。
“鬼の棲む男“との対決を約束して。