東京血風録
 


 霧華は去った。
 言いたいことを吐き出したら、すっきりしたのか、部屋を出る際には、
「遥のこと宜しく頼むわね」
と呟き、薄い笑みを浮かべておった。



 あれから更に、数時間が過ぎた。
 儂からは、木刀の様子がどうなっておるのかはわからん。
 もう深夜のハズだが、いつになったら治るのかのぉ。







 来客者は誰もなかった。







 そして、夜が明ける。
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