桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
『橘、日和。』
五人の前で立ち止まった。
差し出された、飛鳥の手。
その手を掴むと、
朝礼台の上に引っ張られた。
左に、涼。
右に飛鳥と圭斗。
斜め後ろに宏明がいて
卓也がいる。
みんなに囲まれるようにして、
校舎と向き合った。
「っ…!」
『龍桜の、姫。
桜姫として、龍桜に迎え入れる……!』
断言した涼。
ザワッと空気が揺れた気がした。
『今後日和に手を出したヤツは
龍桜を敵に回すと思え。』
後ろで宏明が真上に腕をあげて
指をならした。