桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)


瞬間、
校舎裏から、昇降口から、
龍桜のみんなが走ってくる。



『今回の事も……
証拠はそろってる。
逃げ切れると思うなよ』


涼の力強い声。

『日和をいじめた奴らは
龍桜の敵とみなす』



そういって飛鳥にマイクを渡した。


『俺の実力、ナメられたら困るんだよね』


ピッと機械音が聞こえて
スピーカーに音声が流れた。


『<あんた、何様のつもりなの!?>
<龍桜様に近づくな!>
<ロボットのクセに!>』


『なあ、本庄真登香。』


ゾッとするような威圧的な声。



『場所はもっと選ぶべきだったな?』


飛鳥の声が木霊する。



『この音声、提出させてもらった。
強制的に、お前は退学だ。
残念だったな。
【真登香様】?』


マイクを受け取った圭斗が
バカにしたようにそういって、
ザワッと学校中がざわめいた。



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