桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)

さっきまでと違う口調。
明るい声、無邪気な笑顔。

「ギャーギャーうるさくて、
人のこと考えられない、
媚びうることしか出来ない
能無しロボットだもんね?」


ニコニコ、無邪気な笑顔で
辛辣な言葉を吐く卓也。



肩に回っていた腕が、
私の後ろからまわって私の前で組まれる。

小さい子どもが遊ぶみたいに、
私の肩に卓也の顔がのった。


「ね?
本庄真登香さーん?」

満面の、笑み。


「証拠はそろってるからさ〜
社会的に将来を潰すことだって
出来ちゃうんだぁ〜」

「他の人からの証言、
カメラ、音声、手紙の筆跡、
ぜーんぶあるよ?」



「まず一つ目。
この学校をイジメによって退学になる!」

「二つ目。
他の学校に入ろうとしても
今回の経歴のお陰で入れないよね!」

「三つ目。
もちろん、就職にも関わるよね〜」


「四つ目。
俺らの知り合いに言えば
家族の生活も危うくなるかもね〜
お父さんの職場、
青葉総合病院なんでしょ?」


「いくら医者として有能でも
人のこと大怪我させて学校退学させられた
娘がいるんじゃあ〜ね〜?
俺その病院に、知り合いがいるんだよね〜」


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