桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
くしゃり、と顔が歪んだのが分かった。
それなのに、
「っ…いいのよ。
我慢しなくて。」
それを取り繕うことが、出来ない。
目の前で立て膝になった絵里さんが
私のことを抱きしめる。
「っ…!」
なすがままに
そのまま絵里さんの腕の中に頭を落とした。
ポン、ポン、ポン…
背中で跳ねる一定のリズム。
初めての感覚が心地よくて、
くすぐったくて、ホッとして、
強ばっていた身体から徐々に力が抜けていくのを感じていた。