桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)




くしゃり、と顔が歪んだのが分かった。

それなのに、


「っ…いいのよ。
我慢しなくて。」


それを取り繕うことが、出来ない。



目の前で立て膝になった絵里さんが
私のことを抱きしめる。






「っ…!」


なすがままに
そのまま絵里さんの腕の中に頭を落とした。








ポン、ポン、ポン…

背中で跳ねる一定のリズム。



初めての感覚が心地よくて、
くすぐったくて、ホッとして、

強ばっていた身体から徐々に力が抜けていくのを感じていた。



< 264 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop