桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)





「……」

「…」

「………」


「生煮え?」

「めっちゃ固くねーか」

「え、俺のほぼ崩れてるけど。」

「なんか…普通の味?」



パラパラと上がってくる声。





まぁ、確かに…?


「うわぁ…うん。
予想以上に良くなかった……」

卓也がそう言って頭を抱える。



「日和、無理して食わないでいいからな?
だいぶ下手だし…」

苦笑いを浮かべる中で
飛鳥がそう言った。





確かに生煮えっぽいのとか焦げてるのとか
味がしっくりこないとかあるけど……


でも、



「うん…
でも……」





ポロポロと涙がこぼれる。


「っちょ!?」

「日和?
どうした??」

「そんな不味かったか…!?」


スプーンを置いて
あたふたと私の近くにしゃがむみんな。

「っ、がうの…」


「「「??」」」



「すっごく、美味しい…!」


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