桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
「わ、たしはっ…
みんなのことが好きで、大好きでっ…!
だからこんなこと、知られたくなくてっ」
「私を評価してくれるみんなが
これを知ったら失望するんじゃないかって!
みんなが距離感じるんじゃないかって!
少しでも重たく感じるんじゃないかって……!!」
俯いたままぎゅっと目を瞑る。
吐き出したかったよ
でも、言いたくなかったっ……!
キュッと握られた手に少しだけ力が入ったのがわかって
そっと目を開けて顔を上げる。
「日和。
俺は、俺らは、“日和”がいいんだよ。
過去があったおかげで今の日和がいる、
その今の“日和”がいいんだよ。
どんなことでも、日和の事なら俺らは認めるし、受け止めるよ。
だって…」
髪から見え隠れしていた白い布は
見下ろす形だとあまり良く見えなくなっていた。
「「日和がいいんだから」」
左側にしゃがみながら卓也が声を重ねる。