桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)



「わ、たしはっ…
みんなのことが好きで、大好きでっ…!
だからこんなこと、知られたくなくてっ」



「私を評価してくれるみんなが
これを知ったら失望するんじゃないかって!
みんなが距離感じるんじゃないかって!
少しでも重たく感じるんじゃないかって……!!」

俯いたままぎゅっと目を瞑る。





吐き出したかったよ

でも、言いたくなかったっ……!








キュッと握られた手に少しだけ力が入ったのがわかって
そっと目を開けて顔を上げる。



「日和。
俺は、俺らは、“日和”がいいんだよ。
過去があったおかげで今の日和がいる、
その今の“日和”がいいんだよ。
どんなことでも、日和の事なら俺らは認めるし、受け止めるよ。
だって…」

髪から見え隠れしていた白い布は
見下ろす形だとあまり良く見えなくなっていた。





「「日和がいいんだから」」


左側にしゃがみながら卓也が声を重ねる。








< 276 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop