桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
「そうだよ...

私なんかより、
生まれてくるべき人は
たくさんいた....」


誰もいない教室に、
私の自虐的な言葉が、
いくつも、いくつも、
響いていた。



「何やってんだろな...
私.....」



かばんとかを持って立ち上がる。


ゆっくりと
扉に向かって
歩き出した。




カラララ...


廊下に出る。

西日が窓から
入ってきていて、
誰もいない廊下が
オレンジ色に染まっていた。


「私なんか...
いなければよかったのに...」


小さく、そう呟いて
歩きだした。


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