心見少年、音見少女。

「えー、何何?あたしも混ぜてー!」

「ほ、火影ぇ!おまんは割り込んでくんなや!」

「えー、なんでよー?あたしもすいしょーとひよりんと佐月くんと喋りたい!」

火影が乱入して、更に騒がしくなった時。

「おいおまえら、集合!そろそろ始めるぞ!」

「「「「はーい」」」」

間地先生の号令が入り、結局水晶の想い人は聞けなかった。



「今日は、この模造紙で『攻撃』の練習するよー」

「「「はーい」」」

模造紙で攻撃の練習?

何をするんだろうか。

「水晶、火影!見本見せてやれ!」

「分かりましたーぁ」

「はいさー」

呼ばれた二人が前に出ると、模造紙が独りでに移動し、二人の数メートル手前で空中に張り付いたように止まった。

「わ?!今のは……」

「間地先生の能力だよ。あの人は『空間』を操れるんだ」

隣で胡座をかいていた藜が答えた。
< 37 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop