心見少年、音見少女。
「えー、何何?あたしも混ぜてー!」
「ほ、火影ぇ!おまんは割り込んでくんなや!」
「えー、なんでよー?あたしもすいしょーとひよりんと佐月くんと喋りたい!」
火影が乱入して、更に騒がしくなった時。
「おいおまえら、集合!そろそろ始めるぞ!」
「「「「はーい」」」」
間地先生の号令が入り、結局水晶の想い人は聞けなかった。
「今日は、この模造紙で『攻撃』の練習するよー」
「「「はーい」」」
模造紙で攻撃の練習?
何をするんだろうか。
「水晶、火影!見本見せてやれ!」
「分かりましたーぁ」
「はいさー」
呼ばれた二人が前に出ると、模造紙が独りでに移動し、二人の数メートル手前で空中に張り付いたように止まった。
「わ?!今のは……」
「間地先生の能力だよ。あの人は『空間』を操れるんだ」
隣で胡座をかいていた藜が答えた。