心見少年、音見少女。

金と三つ子、佐月は上手くフォローができず、呆れたような目で間地先生を見るしかなかった。

「だ、大体なぁ、私はモテないわけじゃないぞ!この前だってな……」

話が脱線し始めた。

これは放っといたほうがいいと判断した佐月は、三つ子に質問をした。

「那々ちゃんたちは、どんな能力持ってるんだ?」

「あ、佐月さん、那々ちゃんたちは能力者ではないんです」

金が説明する。

「え?」

そういえば、X組は能力者と奇病者のクラスだと火影が言っていた。

この三つ子は奇病者なのか。

「那々はね、キラキラ石を吐いちゃうの」

「実々はね、泣いちゃうとキラキラ石が出るの」

「遊々はね、手をニギニギすると、キラキラ石が出せるの」

「キラキラ石?」

「宝石です。那々ちゃんが通称『石吐き病』、実々ちゃんが『涙石(るいせき)病』、遊々ちゃんが『具現石病』なんです」

「へー……?」

よくわからない。
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