心見少年、音見少女。
早っ。
「同学年の日和さんや火影さんたちの方が一緒にいてやりやすいでしょうね。いってらっしゃーい!」
「あ、あぁ、行ってくる。金達も頑張れよー」
「あれ?佐月君、もう帰ってきたんかいな。早いなぁ」
佐月が水晶達の元へ戻ると、模造紙を使う訓練は終了して、別の訓練をしていた。
水晶は手の中で水を自在に操り、兎のような形を作っていて、顔だけ佐月の方に向けて話している。
「おう……なんか、心読む練習してたら、間地先生の本音突いちゃってさ。先生は十分すごい能力持ってるからもういいって言ってたけど、まずかったのかな……」
「えぇ?!そらえらいこっちゃ!」
「は?」
「だって、間地先生は能力者やで?しかもこのクラスの先生やっとられるくらいの強い能力持っとる人や。その人の心読むて……すごいことやぞ!」
「そ、そういうもん?」
「せや!……もしかしたら佐月君、『ココロミ』かもしれへんな」
「は?『ココロミ』?」
聞き覚えのない単語が出てきた。
ココロミ……試み?何か試すのだろうか。