心見少年、音見少女。

対称的に顔を真っ赤にした水晶と一緒に、デュエットするように同時に叫んだ。

「するかぁ!アホ!」

「しねぇよ、バカ!」

「まあ、冗談はそのへんにしといて」

日和が強制的に話題を変えた。

「これからどうする?奴らがいつ来るか分からないし、かと言って、ここでずっと過ごすのも暇だ」

「じゃ、トランプでもするー?」

「阿呆か、火影!略してあほかげ!私達に殺されるより苦しいことするかも知れない奴らが来るかも知れないのに、呑気にしてる場合じゃないのだよ!」

「せやで、火影!さっきの緊張感はどないしたん?」

「だ、だってー、アレからあたし達、結構能力とかパワーアップしたしー?前は間地先生がどーにかしてくれたしー?案外何とかなっちゃうんじゃないかなーって思ってさ?」

日和と水晶が真剣な中、火影は若干余裕ありな様子。

タジタジになりながらもいつもの表情を崩さない。

「やる事無いなら、いくつか質問良いか?」

佐月はここぞとばかりに軽く挙手をした。

間地先生が聞きかけた、自分の左手のこと、たった今自分たちを狙ってる人達のこと。『ココロミ』のこと。

今の自分は、聞きたいことや知りたいことが多すぎる。一つでも多く疑問を解消して、スッキリしたい。
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