心見少年、音見少女。
キュルルルルー
「……」
火影の腹の虫が鳴った。
「っだー!火影ぇ!!おまんはさっきっからもう存在がKYすぎや!なんで今のタイミングで腹減るん?!」
水晶がイライラと怒鳴りながら、自分の黒髪を掻きむしる。
「しょ、しょーがないでしょ、自然現象なんだから!」
赤面しながら火影が反発する。
さすがに、こればかりはどうしようもないが、火影は悪くない。
「確かに、もう日が落ちかけている。時の流れは早いものだな。夕飯の時刻だ」
日和が閉まっていたカーテンを開けると、もう空が橙色に染まっていた。