心見少年、音見少女。

「奴らが動くとしたら、夜だと思うのだが……水晶は、どう思う?」


  パリパリ


「せやな、僕も同感や。真っ昼間から子供掻っ攫うアホな誘拐犯はおらへんやろ」


  ズズズー


「でも、その変な研究者が良美の超能力を弾いたのも、天見ちゃんを攫ったのも昼間だったんだろ?またなんか色んな方法使ってくるんじゃないのか?」


  カチャカチャ


「なるほど。それは一理ある。佐月って以外と推理力あるんだな、いや、直接関わってないからこそ分かるところがあるのか」


  ハフッハフッ


「意外とってなんだよ!意外とって!……そりゃ、俺は今日ここに来たばっかだけどさ。クラスメイトとその友達のこと、心配だから……」

「佐月……」

「佐月くん……」


  ズルルルズルルー


「「「……」」」

三人の視線が、さっきから買い置きのコンビニ弁当やらカップ麺やらを胃袋に収めまくる大食い娘に向けられる。
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