心見少年、音見少女。
「あ、いや、写真の上から人の感情が読めたのは初めてだな。生身の人間なら普通に読めるんだけど」
「……」
佐月以外の全員が、深刻そうに顔を見合わせた。
部屋の空気が一瞬にして凍る。
「……決まりやな」
「間違いありませんね。これで確定です」
「オレも論土と同意見〜。これで違うって方がおかしいわ」
水晶と論土の意見に藜が賛同し、二人は気合を入れるように座る体制を変えた。
「え?何?何がですか?」
ここで空気が読めてないのは、佐月だけのようだ。
「と、ここでさっきの質問タイムん時に戻るんやけど……日和、言うてもええか?おまんは大丈夫か?」
「……私は平気だ」
日和の頬が僅かに赤くなっている。
通常のクールな雰囲気とはまた違い、可愛らしくなってつい目を奪われたが、水晶の言葉で、ゆっくり見ることは出来なかった。
「やっぱ佐月くん、『ココロミ』確定やわ」