心見少年、音見少女。
……こいつら、俺の事分かってるのか?……何もかも。
……くそっ、やっぱり『見え』ない!何なんだ、こいつら?!
ぞっと背筋の毛が逆立つ。
ゆっくりと、日和が口を開いた。
「こいつ、人の心が『見える』んだぞ?」
「!!?」
思わず立ち上がる佐月。
恐怖で全身が震える。
(なんで……!親にも黙ってたのに……?!)
自分の能力に気が付いたのは、小学生の時だった。
まだ能力に気が付かず、何度かクラスメイトの心を先に読んで、相手の意見をそのまま発言してしまい、皆の顰蹙をかってしまった。