心見少年、音見少女。



……思い出してしまった。

どうしてわかるんだと、声にしようと思っても、喉からは乾いた呼吸しか出ない。

助け船を出したのは、水晶だった。

「あははは!そんなに不安がらなくてもええって!僕らも似たようなもんやし!」

「え……?」

「僕は、感情が高ぶると手から水が出る体質なんよ。佐月君、さっきも見たやろ?」

あぁ、さっきいきなり水が出てきたやつか。

「教えるのが遅れたけど、ここは、そういう体質や奇病を持った子達だけのクラスなの!」

突然、火影が割り込んできた。

「ちなみに、あたしは手から炎が出るよー!」

火影が拍手をするようにパチンと手を叩くと、掌にぽぅっと小さな火が浮かびでた。

「周りにイジメられたりすることとかを防ぐために、ココの先生が能力のある生徒を見つけて、よーくチェックしてるの!それで、日常生活に支障が出そうな子だけ、ここに入れるの。」

そうだったのか……
佐月は肩の力を抜いた。

「そんなに怯えるな、軟弱者。誰もお前を除け者にしたり、化け物扱いしたりはしない」

日和が口を開いた。

ギロリと睨む目が怖い。

お前が最初から教えてくれないからだろーが!言ってくれりゃビビリもしなかったのに!
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