心見少年、音見少女。

「研究?」

ふと佐月の疑問が口をついた。

「えぇ、死者蘇生の。」

「!!」

死者蘇生。

これで、動機は藜の推理通りだと分かった。

けど……

「ちょっと待ってよ!あまチャンを連れてったのは、去年……一年前でしょ!?ちょっと手伝えばそれで終わりじゃん!なんで返してくんないの!!?」

カゴメが叫んだ。

あまチャンとは天見の事らしい。

確かに研究の為に天見の能力を使うなら、一年も必要無い。

ここは何度も死者を扱えるような設備は無さそうだし、何より死者蘇生の能力は、藜の能力が何度も使えないように能力は酷使できないはずだ。

「あぁ、使えなくなったので、リサイクルしてあげました」

リサイクル?

どういう事だ?

一応死んではいないように聞こえるが。

「リサイクルとはどういう事だ説明しろ糞野郎その首引きちぎるぞ天見早く返せ畜生」

日和が怒りの勢いで句読点を打って話せなくなってる。
< 94 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop