大阪セカンドシンデレラ
13、再会
虹が出た青空。
通天閣の手前に見える車椅子。
その姿は間違いなく智君だった。
「と、智君!」
2度目は出来る限り大声で叫んだ。
車椅子を器用に反転させてこちらを向く。
こちらを向く前に私はその傍まで近寄っていた。
「美紀ちゃ。」
呼び終える前に思い切り抱き締めた。
「智君…。」
「ち、ぐ。」
「あ。」
「ぐ、ぐるしいよ…。」
「ゴメン、ゴメン。」
つい力を入れ過ぎた。