大阪セカンドシンデレラ
「何やねん、そのガッカリ感満載の顔は。」
「だってぇ、もう少し面白いかと思ったのに…。」
少し膨れた顔を見せた私にゆかちゃんはグッと顔を近づけた。
「そんな顔が出来るなら大丈夫やな。」
そのまま指でおでこを軽く押されると、何だか気持ちが軽くなった気がした。
「いらっしゃい!」
ちょうど入って来たお客様に威勢よく声を上げると、カウンターの中から出て行った。
ゆかちゃん、ありがとう…。
「ん?携帯が鳴ってる。」
着信画面に映し出された番号。
この番号って…。
先日、公園に居た時にかかってきた見知らぬ番号だ。
「また掛かってきた…。」
2度もかかってくると、間違い電話ではないかもしれない。
ゆかちゃんのお陰で気持ちが軽くなった事もあって、携帯を取り上げると、着信ボタンを押した。
「もしもし…。」
構えながら話す。