大阪セカンドシンデレラ
『成宮美紀さんの携帯ですか?』
この声、どこかで聞いた事が有る…。
「はい…。」
『すみません。私、智樹の母です。』
「あ!」
思い出した。
『不審がらせてごめんなさい。』
「いえいえ、こちらこそ。前にも電話、くれましたね…。」
『ええ、実は智樹から電話番号を聞いていたので、電話させてもらいました。』
「出れなくて本当にすみません。」
携帯片手にカウンター席で大きく頭を下げている私を、戻ってきたゆかちゃんが不思議そうに見つめている。
「それで、あの…。」
『美紀さん。』
「はい。」