大阪セカンドシンデレラ
ゆかちゃんが気を利かせて帰った後、私の心は後悔で埋め尽くされていた。
1人公園のベンチでうな垂れる。
「どうしてあんな事言っちゃったんだろう…。」
『今すぐ…、来て欲しい…。』
いくら智君を失った悲しみが大きいからと言って、京都に住んでいる新太郎さんを呼ぶなんて、と思う。
『分かった。』
そう言ってくれた新太郎さんの優しさがさらに私を苦しめる。
ホントは分かってる。
悲しくて来て欲しいって言ったんじゃない。
新太郎さんの声を聞くと…。
心のどこかに嫉妬の思いが込み上げて来て。
麻衣ちゃんの顔が浮かんできて…。
独り占めしたい気持ち。
どうしようもない気持ち。
誰もいない公園で、ただただ俯く。