大阪セカンドシンデレラ
それから暫くして、再びいつものように公園で智君に出会った。
その日はいつも以上に智君は笑顔を見せていた。
「美紀ちゃん、ちょっと聞いてくれる?」
「どうしたん?」
「あのな、先日病院に行ったらな、かなり体の調子が良好って言われてん。」
「ホンマに?それは良かった。」
「でな、先生が今の体調なら半日ぐらい出掛けても大丈夫でしょうって言ってくれてん。」
そこまで明るく話すと、今度は少し恥ずかしそうな仕草を見せた。
「何やの?急に恥ずかしがって。智君らしくない。」
「い、いや、それでな、美紀ちゃんに相談があるねん。」
「私と智君の仲やないの。何でも言うてみ。」
「先生が出掛けてもいいって言ってくれたから、その…。」
「もう、はっきり言いや!」
少し声を荒げると、智君は吹っ切れたのか、はっきりと答えた。