大阪セカンドシンデレラ
「すみません。」
背を向けながら謝る声に聞き覚えがあった。
「い、いえ。」
取りあえず返事をして顔を上げて確認する。
少し振り向いていた横顔を見て驚いた。
「新太郎さん!」
「その声は…。美紀ちゃん!?」
新太郎さんも驚いたような声を上げた。
「どうして新太郎さんがここに?」
体を支えながら尋ねる。
新太郎さんは体勢を立て直すと、ゴメンと言ってにっこり微笑んだ。
その笑顔を見ると、ドキドキする。
「そうか、美紀ちゃんだったんだ。」
「美紀ちゃん、だった?」
意味が分からない。
「ここは列が出来ているから少し離れようか。」