大阪セカンドシンデレラ



「僕にはいつもと同じ通天閣に見えるけどなぁ。」



そういえば。



「私の絵、今日何だか違うって言ったよね?」



「うん。今日の絵は明るく見えるねん。」



智君が感じる理由。


私自身も自覚していた。


それにしても。


私の嬉しい気持ちや声を掛けて来たのが橋上さんじゃなかったショックを読み取るなんて、子供って敏感だよね…。



「何か嬉しい事でもあったん?」



智君は笑顔のまま尋ねてくる。



「うん!今日も智君と会えて嬉しいなって。」



「絶対嘘だぁ!そんな事今まで一回も言った事ないやん。」



智君の度重なる指摘に私は何も言えなくなってしまった。



「でも、美紀ちゃんの嬉しそうな顔を見れたら、僕も嬉しいわぁ。」



「智君…。」



私の方が子供みたい…。



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