大阪セカンドシンデレラ
「新太郎さん。」
「ん?」
私はハルカスから新太郎さんに顔を向けて目線を上げた。
新太郎さんと目が合う。
「あべのハルカスには妹さんと昇って欲しいの。ナンバーワンのハルカスには新太郎さんの大切な妹さんと昇って欲しいの…。」
「美紀ちゃん。」
「私は…、通天閣。ナンバーワンじゃなくてもいい。ハルカスじゃなくてもいい。」
新太郎さんを見つめながら自分でも不思議と自然に言葉が出せた。
「新太郎さんの…。」
「…。」
「オンリーワンになりたい…。」
「オンリーワン…。」
「新太郎さんの事が…、好きです…。」
自分の思いを告げた。
告げる事が出来た。
通天閣の上で。
「えっ!?」