大阪セカンドシンデレラ
11、妹
「あんたにしたらよう頑張った!」
ゆかちゃんは私の左肩を強く叩くと、ウンウンと1人で頷いた。
「その時は、勢いで言ったけど、後から凄く恥ずかしさが溢れて来て…。」
後日、私は新太郎さんに告白した事をゆかちゃんに話した。
今となっては告白してすっきりしたと言うより、恥ずかしさと気まずさが勝ってしまって、次会う時はどんな顔しようかと思うばかり。
「エエやん、普通で。振られた訳ちゃうし。」
「まぁ、そうやねんけど…。」
「そう気にするなや。で、妹の具合はどうなん?」
「うーん。特に変わってないって。」
「そうかぁ。小さい時からの病気やもんな。急に良くなったりはせえへんか…。」
ゆかちゃんが店の外へ目を向ける。
澄み切った青空を遠い目で見つめている。
「五体満足で産まれて来た事に感謝やな。」
しみじみと呟くゆかちゃんに思わず吹いてしまった。
「何やねん。人がエエ事言うてるのに。失礼な奴やな。」
「ゴメン、ゴメン。」