大阪セカンドシンデレラ
「実は、最近妹の調子が良好なんだ。」
その言葉にまた顔を向けた。
「そうなんですか?」
「うん、先日検査があってね。腎臓の調子が良いって言われて。」
心から嬉しそうな顔をする新太郎さんを嬉しくも思い、辛くも思った。
私が好きって言った時よりも嬉しそうな顔をするな。
やっぱり、ナンバーワンは…、オンリーワンは妹さん。
分かっているけど、心のどこかが悲しい。
それが嫉妬、と言うならば、私は最低な女だと思う。
「もしかしたら、近いうちに外出許可が出るかもしれないんだ。」
「外出許可…。」
「妹もとても喜んでいてね。何たって外に出るのは数年ぶりだろうから。」
数年ぶり…。
その月日を頭の中で浮かべた時、私の未熟さ、儚さ、情けなさが一気に押し寄せてきた。
「どうしたの?」
心配そうな顔をする新太郎さん。