大阪セカンドシンデレラ
あれ?
どうして?
新太郎さんが滲んで見える。
そうか。
私、泣いてるみたい。
「何か、悪い事言ったかな?」
「ううん、違うの…。」
自分の器の小ささに情けなく思っただけ。
涙を拭きながら、私は大切な事を思い出した。
「ねぇ、新太郎さん。」
「うん?」
「妹さんに外出許可が出て、問題ないのなら…、是非、ハルカスに昇って。」
「ハルカスに?」
『あべのハルカスも連れて行ってあげたいな…。』
「そう、ハルカスに。」
私の言葉に優しい笑顔を見せてくれた。
「そうだね。妹の体力が問題なければ是非連れて行くよ。」