Bloody Castle

「さぁ、貴女の意思が揺るがないうちに、お入りなさいな。全て教えてあげるわ」


 爪に白いマニキュアが塗られた長い指で手招きされるがまま、私は疑問も抱かずにまたフラフラと洋館に入った。

















「私は大御門 紫羽(おおみかど しう)。高校二年の十七歳だけど、ここの館長を務めてるの」


 玄関に入ってすぐ右にある広いリビング。

 私はそこにあるふかふかのソファに座らせていただき、黒いテーブルを挟んで紫羽さんと向かい合う形で話を聞いている。


「粗茶ですが、よろしければどうぞ」

「あら、気が利くわね。ありがとう」


 クラシックなメイド服風ゴスロリの小学生くらいの女の子が、お洒落なティーカップにアールグレイを注いでくれた。

 それを一度口にしてから、私は一番聞きたかったことを聞くことにする。

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