Bloody Castle
「あの、黄太を生き返らせることが出来るって、どういうことですか?本当に出来るんですか?」
「ええ、出来るわよ。……あぁ、勿論別に悪質な詐欺なんかじゃないから、お金取ったりしないから、安心して頂戴」
良かった。
ほっと息を吐いた。
「この書類にサインするだけで良いの」
「え?それだけですか?」
紫羽さんはポケットに入ってたメモのような紙を開き、私に差し出した。
「詳しい説明はそれを書いた後でするから、取り敢えず書いて頂ける?」
羽ペンを手渡され、手に取る。
「あ、はい」
書類と言っても、特に名前を書く欄以外ほとんど何も書いてない簡素なものだけど、指示に従って名前を書いた。
『花ノ木 藍亜』……っと。
「書き終わりました」
「うん、ありがとう」
でも、これだけで本当に黄太を生き返らせることが出来るのかな?このあと何があるんだろ?