怪盗ダイアモンド
またまた阿弓side
【またまた阿弓side】
……良かった。バレなくて。
仕事のことは警察関係の人間以外知られちゃいけないから、怪しまれないように、須永警部を通じて、亜希乃にはずっと私と一緒にいたことにしてもらった。
話した時は不思議そうな顔してたみたいだけど、アホだから深く考えずすぐに従ってくれたらしい。
丁度、あいつは演劇部だから、自然な演技は得意としてる。
幸運に幸運が重なって、どうにか私の立場は守られた。
あと、気になるのは蝶羽の事だけど……
『もうあの子のことは深く追求しちゃダメ。私達が調べるのは『怪盗ダイアモンド』なんだから。あの子が同一人物だと確実に分かったわけじゃないのに、調べるのは親友とはいえ失礼じゃない?』
蝶羽が怪盗ダイアモンドじゃないかとリーダーに相談した時、そう言われてしまったため、私は何もしないことにした。
IQ3260と謳われた天才児が言うんだから、大人しく従ったほうがいい。
そのほうが身のためなのは、私はよく知ってる。