怪盗ダイアモンド
機械みたいに感情の無い声で、自分の立場を利用する亜希乃……怖っ!
両手にワッパを掛けられた瀬川さんは、最後の最後に縋るような目で亜希乃を見つめた。
「あ、亜希乃さん……貴女の地位に免じて、私を許し……へぶっ」
ッパアアアアアアァァァァァン!
盛大な平手打ちの音が、雲一つない空に響き渡る。
「ばぁーーーーーーーーーーーか!!!!」
涙目の亜希乃が屍のような姿になった(特に兄)瀬川兄弟に発した叫びで、この事件は幕を閉じた。