君と花を愛でながら
―――あ、こっちはお花屋さんなんだ。
出入り口の左側がきっと、花屋としてのスペースなんだろう。
花は種類ごとに分けて入れられ花の名前と値段が書かれたポップが貼られていた。
よく見ると、まだ何も置かれていない空いたスペースもある。
きっと開店当日の明日にはそのスペースも花で埋められる。
右側のカフェスペースとは中央のレジのあるスペースで分けられているが、遮るものは少ない。
あのテーブル席から、この花で溢れたスペースはきっとよく見えるだろう。
―――こんなにたくさんの花を見ながら、お茶を飲めるなんて。
元から花が大好きな私は想像しただけで胸が躍って、明日のオープンにもう一度来てみようか、なんて。
その時の私は、考えていた。