君と花を愛でながら
第二話 イキシアの花言葉
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バレンタインから数週間が経ち、あの限定プレートが功を奏してカフェを訪れる人は少しずつ増えていた。
今はチョコレートケーキのプレートとベリーのプレートの二種類で展開して、どちらか選べるようになっている。
私の方のブーケも少しでもお客さんに楽しんでもらえるように、主役になる季節の花を数種類の中から選べるようにした。
悠くんやお姉ちゃんは、あれからも相変わらずで、未だに時々お店に顔を出したり私の上がり時間にお迎えに来たりするけど「もう子供じゃないんだから」と私から断るようにしている。
付き合い始めたとかそんな話は聞かない。
だけど、私の入る隙間はないって感じることには変わりないから……今はちょっと、距離が欲しい。
片山さんは、なぜだかあれから悠くんが来るとあまりいい顔をしない。
私が勝手に失恋しただけだからって言ったんだけど……『いや、あいつ確信犯だろ』とか、意味不明なことを呟いてなぜか一瀬さんに怒られてた。
「これから俺が送るからさ、もっとビシっと断ったら? 昨日も夕方覗きに来てたけど」
ランチの後少しお客様が途絶えて三人で休憩していると、片山さんがまた顔を顰めてそう言った。
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バレンタインから数週間が経ち、あの限定プレートが功を奏してカフェを訪れる人は少しずつ増えていた。
今はチョコレートケーキのプレートとベリーのプレートの二種類で展開して、どちらか選べるようになっている。
私の方のブーケも少しでもお客さんに楽しんでもらえるように、主役になる季節の花を数種類の中から選べるようにした。
悠くんやお姉ちゃんは、あれからも相変わらずで、未だに時々お店に顔を出したり私の上がり時間にお迎えに来たりするけど「もう子供じゃないんだから」と私から断るようにしている。
付き合い始めたとかそんな話は聞かない。
だけど、私の入る隙間はないって感じることには変わりないから……今はちょっと、距離が欲しい。
片山さんは、なぜだかあれから悠くんが来るとあまりいい顔をしない。
私が勝手に失恋しただけだからって言ったんだけど……『いや、あいつ確信犯だろ』とか、意味不明なことを呟いてなぜか一瀬さんに怒られてた。
「これから俺が送るからさ、もっとビシっと断ったら? 昨日も夕方覗きに来てたけど」
ランチの後少しお客様が途絶えて三人で休憩していると、片山さんがまた顔を顰めてそう言った。