純情喫茶―恋する喫茶店―
「もうそろそろで代わりの子がきますから」

そう言った明菜に、笙は困ってしまった。

玲奈がこの場を見ていたら、真っ先に止めに入っていただろう。

女の子――しかも年下――とお茶をするは、“おつきあい”のうちには入らないだろう。

笙は自分に言い聞かせるように言うと、
「別に、構わないよ?

店は休みだし」
と、言った。

明菜は嬉しそうに笑顔を見せると、
「じゃあ、外で待っててください」
と、言った。

「その前に、どっちのシャツがいいと思う?」

笙は明菜にポロシャツを見せた。
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