Letter ~世界一大切なキミへ~
翼
クラス分けをみた後、あたしたちは体育館に向かってる。
ちなみに、涼ちゃんもC組で同じだった。
「なぁ、さっきの奴って誰?」
「えっ…」
急に聞かれてつい声が裏返る。
さっきの奴って…?
「だから、さっきお前と話してた茶髪だよ」
茶髪?話してた?
記憶をたどっていくと、さっきのイケメンが頭にポンっと浮かんだ。
「あぁー!さっき助けてくれたんだー。名前は分かんないけど」
ぶっきらぼうだったけど、あの笑顔はすごい綺麗だったな…。
あーーっ、名前だけでも聞いておけばよかった。
なんかすごい後悔してる。
「ふーん…。助けてくれた…ねぇ」
ん?
なんか涼ちゃんの機嫌が悪くなってる?