Letter ~世界一大切なキミへ~

「じゃ、また後でな」

そっと上を向いたあたしの頭をポンッとして、校舎の方に行ってしまった。

多分、あたしの顔はさらに真っ赤。

だって、男の人…ましてやあんなイケメンにこんなことされたことないんだもん。



かっこよかったなぁ、今の人。


名前…聞いておけばよかったな。


「ん?」

そういえば、また後でってどういう意味だろう?


「なーにしてんだよ」

「うわぁっ!」

突然、後ろから肩を叩かれて、ビクッとする。

振り返ると涼ちゃんが息をきらして、立っていた。

「お、おかえり…」


「ん?お前どうしたんだよ?顔…赤くねぇか?」

ドキッ…


「そ、そんな事ないよ」


と言いつつも、あたしは両手で顔を隠してる。


「ふーん…ま、いいけど」

「あはは…」

あたしは苦笑いしか出来なかった。
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